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3つの視点で「大学の居場所」を考える
Vol.2「満足度向上には「居場所」の存在がカギを握る!?」の中で、満足度向上には「学校の居場所」の存在がカギを握ることをご紹介しました。「学校に居場所があると感じる学生(57%)」の満足度が87%に対し、「学校に居場所があると感じない学生(17%)」の満足度は49%と、居場所の有無によって大きく差が開きました。
今回は「居場所」の重要性について、「3つの視点」でさらに深堀してご紹介します。
こんなに違う!「期待度」「満足度」「重視度」と居場所の関係
3つの視点とは、「入学前の期待度」「現在の満足度」「学生生活で重視していること」です。全国大学生満足度調査®(SSS)で得られた3カテゴリ35項目の結果を居場所の有無別にご紹介していきます。
35項目の内訳
•大学設備に関する項目(「インターネット環境」「実習や研究のための設備」など7項目)
•学生サポートに関する項目(「学生相談」「キャリアサポートの充実」など14項目)
•教育サポートに関する項目(「グローバルな学び」「少人数教育の体制」など14項目)
大学設備に関する7項目
学生サポートに関する14項目
教育サポートに関する14項目
各グラフでの、青線(項目平均)の位置に注目してください。(各グラフの幅は同じです)
3カテゴリ全てで、居場所があると感じない学生に比べ、感じる学生の方が「期待度」「満足度」ともに高くなっています。居場所の有無別に、それぞれ満足度が30pt前後、期待度が20pt前後異なります。
なお、「期待度」の捉え方ですが、あくまで調査をしたのは在学中の学生になります。在学時の視点で入学前を振り返って回答していますので、「居場所があると感じてもらうこと」が重要だと見て取れるのではないでしょうか。
なお、居場所があると感じる学生の特徴はVol.2「満足度向上には「居場所」の存在がカギを握る!?」でご紹介していますので、ぜひご覧ください。
こんなに違う!「期待度」「満足度」「重視度」の差が大きい項目は?
具体的に、居場所の有無別の差は、対人関係や講義、設備に関する項目で大きくなりました。
特に、「過去(期待度)」「現在~未来(重視度)」よりも、「現在(満足度)」において差が大きくなったことから、学内の居場所を提供することは、大学の満足度向上に寄与することを示唆しています。
●期待度
1位:講義室や実習室での対面講義/25.8pt差
2位:教員との距離の近さ/25.8pt差
3位:実習や研究のための設備/25.3pt差
●満足度
1位:先輩・後輩との交流/34.8pt差
2位:授業のレベルが自分に合っているか/33.8pt差
3位:教員との距離の近さ/33.6pt差
●重視度
1位:実習や研究のための設備/11.1pt差
2位:教員との距離の近さ/6.6pt差
3位:先輩・後輩との交流/6.2pt差
全国大学生満足度調査®
(Students’ Satisfaction Survey®)の
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•Vol.3:在学生満足度の“基準”とは?
•Vol.4:自学の調査結果だけで満足していませんか?
•Vol.5:「大学規模」と「満足度」はどんな関係?
•Vol.6:「学部系統別」にみる満足度の意味
•Vol.7:ここまで違う!?「居場所」の重要性
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•Vol.10:コロナ禍が学生の満足度に与えた影響
•【総括編】満足度調査を通じて、「選ばれる大学」へ