テレビCM投下前の新商品の土壌づくりとして活用/大手食品メーカー
クライアント | 大手食品メーカー |
---|---|
課題 | トライアルのハードルを強制突破する戦術として大規模サンプリングを実施したい |
業務サポート領域 | 大規模サンプリング |
新規性の高い新商品「飲酒前のケア飲料」の投入を控え、新しい文化を定着させるための最有力ターゲットのビジネスマンに対し、事前に大規模サンプリングを実施、使い方を徹底的にインプットし、広告投資直後から売上の初速獲得に成功しました。
現在、飲酒の前には飲料で体をケアしておくという習慣・光景は見慣れたもので、どこでも購入できる手軽さから利用されている方も多いのではないでしょうか。しかし当該商品の発売前はそういった文化も知識も市場にはなく、非常に新規性が高い商品であったためトライアルを足踏みされる可能性が非常に高く、トライアルのハードルを強制突破する戦術として、実は発売前に大規模サンプリングを行いコアターゲットのビジネスマンに対して全国で啓もう活動を行ったのが本実績になります。
サンプリングを発売前に行い、テレビCMが流れる頃にはサンプリングに接触した育成されたビジネスマンたちが周辺の見込み客に対し、情報を提供するアンバサダーと化し、急速に飲酒の前にケアをするというスタイルは定着し、初期から大きな売上の獲得に成功しました。
見たことがない新しいが放つ「得体のしれない怖さ」
例えば初めてコーヒーを飲むとき、あなたにとっては初めてですが、きっと「苦いもの」ということは知っているでしょう。それは周りにコーヒーを飲んだことがある方がいて、飲む前に「コーヒーはこんな味がする」と聞いたことがあるからでしょう。それはあなたにとって身近な方であり、コーヒーを売りつけたいがための説明ではなく、一生活者としてのフラットな意見として素直に受け入れることができると思います。また親密度次第では、日頃の味の趣味・嗜好から、自分の好みであるかどうかもある程度判断がついているかもしれません。
上記のように自分自身が初めて飲むことよりも周りで使用している人がいる安心感が購買のハードルを下げるケースが多々ある一方、周りもほとんど経験のない商品や味にチャレンジすることは、失敗するリスクが高く、精神的にもかなりの労力が必要となります。
またそれは緊急性が高い(時間がない、失敗した際にリカバリーできない)ときのハードルは非常に高まり購買の阻害要因となります。
本実績も後者に当てはまる商品であり、新規性が高く、使い方も新しい文化の定着が必須であったため、テレビCMなどの大規模投資の前に味や使い方を語れるターゲットを育成しておくことで広告投資後「試したことあるよ!〇〇な味で〇〇なときに使ったよ」というプッシュが購買を後押しすることとなりました。
文化定着後の底堅さ
前述の通り、新しい商品や文化が市場に根付くためにはそれに見合った大規模な投資も必要となってきます。しかし文化が定着すると、その後の消費は底堅く、長く安定した市場へと変化していきます。実際、当該商品も初期のターゲットは男性ビジネスマンであり、狙うシーンもコミュニケーション全般も男性色が非常に強く、現在でも大きく変わってはいません。しかし市場浸透後はコミュニケーションターゲットとはしていない女性でも気軽に購入・使用する人を街で見かける日も多く、みんなが使っていることは非常に強い購入時の安心材料になることが見て取れます。