マーケティング支援会社マインドシェア

商業マーケティング

インサイト把握調査/定性調査

消費者インサイトを引き出す
「4つの定性調査(インタビュー調査)」

商品開発やサービス開発で消費者のニーズを知りたいとき、アンケートのような一方通行の質問からでは消費者の本音を探ることはできません。インタビューを行い「なぜ?」といった質問を繰り返すことで、消費者の本音に近づくことができます。

商品開発やサービス開発の成功のカギは消費者インサイトを引き出す
「定性調査」にあり

消費者インサイトとは、生活者自身が気づいていない、しかし購買行動に強く影響を与える新しい考え方や感情を指します。日常生活において、無意識に何かを購入してしまうことがあるかと思いますが、その理由を生活者自身が明確に言葉にできないことがよくあります。これは、表面的なニーズや欲求の奥に潜んでいるインサイトが、購買行動を左右しているためです。

このようなインサイトを見つけ出すのは、消費者自身では難しいため、私たちマーケターがその隠れたツボを見抜く必要があります。インサイトを見つけ出し、消費者の無意識に働きかけることで、彼らに新たな気づきを与え、結果として強い関心を生み出します。その結果、消費者はその商品やサービスに興味を抱き、最終的に購買行動へと結びつくのです。

インサイトを活用したマーケティング戦略は、単にニーズを満たすだけでなく、消費者の潜在的な欲求を刺激し、より深いレベルでの共感や関心を引き出すことが可能です。

商品開発やサービス開発の成功のカギは消費者インサイトを引き出す「定性調査」にあり

インサイトは簡単には見えない!インサイトとニーズの違い

「インサイト」という言葉はよく「ニーズ」と混同されがちですが、この2つは異なる概念です。ニーズとは、消費者の欲求を指し、これには「顕在ニーズ」と「潜在ニーズ」があります。

顕在ニーズと潜在ニーズについて

顕在ニーズとは、消費者がすでに自覚している欲求のことを指します。消費者は、この自覚したニーズを満たすために行動を起こします。例えば、「新しいスマートフォンが欲しい」「体重を減らしたい」といったものが顕在ニーズです。

一方で、潜在ニーズとは、消費者自身がまだ自覚していない欲求を指します。潜在ニーズを探ることで、消費者が本当に求めているものや、心の奥底で望んでいる行動を把握できます。消費者がまだ気づいていない、この深層にあるニーズを発見することがマーケティングの重要な要素となります。

インサイトと潜在ニーズの違い

では、インサイトと潜在ニーズはどう違うのでしょうか?

例として「ダイエット」を考えてみましょう。消費者が「痩せたい」と感じているのが顕在ニーズです。そして、その背景には、「健康でありたい」「自分に自信を持ちたい」といった潜在ニーズが存在します。消費者が自覚していない深い欲求であるこれらの潜在ニーズは、行動の根本に影響を与えるものです。

しかし、ここで重要なのは、インサイトはさらに一歩進んだ気づきを提供するものだという点です。消費者は「痩せたい」というニーズに対して、ダイエットだけがその手段だと思い込んでいます。しかし、例えば「サプリメントで健康になれる」という新しい選択肢を消費者に認識させることで、彼らにとって新たな価値を提供できます。この新しい気づきが、インサイトなのです。インサイトとは、消費者が自覚していない新たな購買行動や価値観を引き出し、ニーズに結びつけるものです。

どうすればインサイトを引き出すことができるのか?

消費者のインサイトを引き出すためには、単なるアンケートや定量的な調査だけでは限界があります。そこで重要なのが、定性調査です。定性調査では、グループインタビューやデプスインタビューを通じて、消費者の潜在的なニーズや本音を深掘りします。「なぜそう思うのか?」「その理由は?」など、問いを重ねることで消費者のインサイトを引き出すことが可能です。商品やサービスの開発において、これらの本音を知ることは非常に価値があります。

消費者インサイトを引き出す4つの「定性調査」

定性調査にはさまざまな手法があり、商品やサービスのターゲット層や開発段階に応じて適した調査方法を選ぶことが重要です。マインドシェアでは、クライアントの課題を十分にヒアリングしたうえで、最適な定性調査手法をご提案します。例えば以下のような方法があります。

①デプスインタビュー(DI)

デプスインタビュー(DI)
対象者個人に対して、じっくり時間をかけて行うインタビュー手法。商品・サービスについて対象者の目線から素直な意見、感想を深く聴取することが可能。認知から購買までの実態を把握したい、ブランド価値や差別化ポイントを発見したい時などに有効。

②グループインタビュー(GI)

グループインタビュー(GI)
対象者を複数人集め、集団に対してインタビューを行う手法。多様な視点での意見・情報を一度に集めることが可能。また、お互いの発言が刺激となり思わぬ気づきが生まれることがある。商品・サービスの使用実態や新商品の受容性を把握したい時などに有効。

③エスノグラフィ調査(行動観察)

エスノグラフィ調査(行動観察)
対象者と一定期間生活をともに過ごし、行動を観察する調査手法。対象者も意識していない行動指針や価値観を調査でき、生活者の理解を深めることが可能。ターゲットの考えや嗜好が理解できていない、実際のターゲットの生活環境を知りたい時などに有効。

④座談会

座談会
対象者を複数人集め、議論形式で意見を聴取する調査手法。参加者同士の発言の相乗効果が期待でき、多種多様な意見や「あるある」を聴取することが可能。商品の要望・改善点を把握したい、実際の声をコミュニケーション戦略に活かしたい時などに有効。

消費者インサイトを定性調査で引き出すポイントは
「仮説構築」と「仮説修正能力」

消費者の本音やインサイトを引き出すためには、ただ手当たり次第に定性調査を行うだけでは効果的ではありません。まず重要なのは、現状を把握し、「本当はこうなのではないか」という仮説を事前に構築した上で調査を設計することです。この仮説が調査の精度と深度を大きく左右します。

仮説を基に調査を進めることで、消費者の深層心理をより効果的に把握でき、そこからインサイトを引き出すことが可能になります。もし仮説を立てずに広く浅く調査を進めると、取得できる意見は抽象度が高く、コスト効率も悪い結果となりがちです。結果として、具体的な施策に結びつかないことが多くなってしまいます。

仮説構築の重要性と修正能力

調査において仮説構築が重要なのは、現状を深く理解するための指針となるためです。例えば、消費者がある製品やサービスに対して抱いている表面的な印象だけでなく、その背景にある本当のニーズや潜在的な不満を探ることが可能になります。仮説を立てることで、調査の焦点が絞られ、効率的にインサイトに迫ることができるのです。

さらに、インタビューや調査の途中で得られる新たな情報を基に、マーケターとしては仮説修正を行いながら調査を進める必要があります。このように、インタビューの最中に次なる仮説を考え、次々に問いかけを行うことで、仮説を磨き上げ、商品やサービスに直結する売れるための施策を探り当てることが可能です。インサイトを引き出すためには、仮説構築力だけでなく、調査中の仮説修正能力も非常に重要です。

マインドシェアの強み:高い仮説構築力による定性調査

マインドシェアは、30年以上にわたるマーケティングサポートの実績を持ち、さまざまな業界で商品・サービス開発やブランド戦略構築に携わってきました。これにより、多彩な業界の課題に対して的確な仮説を立て、適切な改善策を導くことを得意としています。豊富な経験を基に、クライアントの課題解決に向けた精度の高い仮説構築と、それに基づく定性調査の実行を約束します。

私たちは、クライアントが持つ製品やサービスの魅力を最大限に引き出し、それを消費者のインサイトに基づいた具体的な施策に変えるお手伝いをいたします。仮説構築力と柔軟な修正能力に基づいた調査で、精緻なマーケティング戦略を提供し、クライアントの成功を支援していきます。

定性調査の実施スケジュール

(STEP1) 調査企画・設計 : 10営業日~
(STEP2-1)対象者リクルーティング : 10営業日~
(STEP2-2)インタビューフロー作成 : 10営業日~(リクルーティングと並行)
(STEP3) 実査
(STEP4) 分析・レポーティング : 15営業日~

定性調査に関してよくあるご質問と回答

以下は定性調査をご検討中の方から良くいただく質問とその回答になります。

対象者はどのように集めるのでしょうか?
多くの場合は、モニターパネルにリクルーティングアンケートを配信し、条件に合致する人を募集いたします。またアンケートの情報を基にお電話にて条件の再確認をし、対象者を確定いたします。また状況に合わせて機縁法なども使いながら、ベストな対象者をリクルーティングいたします。
インタビュー対象者は何人ぐらい集めればいいのでしょうか?
多くの場合、分析する属性1種類当たり、最低4名(もしくは4グループ)程度の実施が望ましいです。そのため、分析軸が増えるほど、対象者人数は増加致します。対象者人数が少なすぎる場合、「個人の意見」と「共通の意見」の判断・分析が難しくなります。
オンラインでのインタビューや座談会は可能でしょうか?
オンライン・オフライン問わず、実施可能でございます。一方で、調査内容や調査対象者によって、向き不向きがございますので、貴社のご要望に合わせた調査手法をご提案させていただければと思います。
会場はどのように準備すればよいのでしょうか?
調査内容に合わせて弊社で会場を手配させていただきます。対象者人数や提示物などに合わせた会場をご案内いたします。最近はオンラインの実施も多く、オフィスやご自宅からご参加いただけます。
インタビューの同席は可能でしょうか?
オンライン・オフラインともに同席いただくことは可能です。もちろん、対象者と直接顔を合わせることもございませんので、お気軽にご相談くださいませ。
サンプル品の試食・使用は可能でしょうか?
インタビュー中にサンプル品の試食・使用いただくことも可能です。また必要に合わせて弊社スタッフがその場で調理して提供することもございます。
ご自宅の様子を確認することはできますか?
対象者のご自宅を訪問・拝見することも可能です。実際に訪問する以外にも実状を確認する方法はございますので、ご要望に合わせて手法をご提案させていただきます。

その他ご不明点がございましたらお気軽にお問い合わせください。

インサイト把握調査/定性調査の成果実施事例

Case1

狙うべきターゲット層の姿・嗜好を明確化

クライアント クレジットカード会社
目的 ・既存会員のクレジット利用促進と新規会員の獲得
クレジット稼働率が低く、大半がスリーピング会員もしくはポイントカードのみの利用のため、営業利益が出ない状態でした。この状況を打破すべく、競合との差別化を図りながら、最適なコミュニケーション方法を取ることで、新規・既存共にクレジット利用を促進させることが目的でした。
業務サポート領域 ・マーケティング戦略構築サポート
 市場実態把握分析:自社カードのポジショニングの明確化
 定量調査:ターゲット層の把握
 定性調査:自社カードの強み・弱み把握/ターゲットの見える化

「誰に」「どのような」コミュニケーションを取るべきかを呈示するため、マインドシェアは合計5種類の定量・定性調査を実施。

Case2

検証→改善サイクルで顧客視点のメニュー開発

クライアント レストランチェーン
目的
  • ターゲットに合致したメニュー開発
  • 来店促進
業務サポート領域
  • 試食会
  • グループインタビュー
  • 店舗調査

レストランチェーン店を展開するクライアントは、時代とともに来店客層と客単価が変化し、ファミリーレストランにおいても変化に即した新メニュー開発や来店促進を行う必要があると考えておられました。