新カテゴリ挑戦・大手コンビニチェーンで定番化に成功/大手食品メーカー
クライアント | 大手食品メーカー |
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目的 | 大手コンビニチェーンでの定番化 |
業務サポート領域 | 新商品開発 |
新カテゴリへ挑戦・大手コンビニチェーンで留め型商品として発売し、5年以上定番商品として残り続け、その後他チェーンへの販路拡大に成功しました
大手コンビニチェーンに「菓子」ジャンルの定番商品を提案する機会を得たものの、プレゼンの2か月前に決定していたのはプロダクトジャンルのみ。わずか2か月で、ターゲット設定、コンセプト構築、ネーミング、パッケージデザイン、プロダクト詳細を全て決定しなければならないというタイトなスケジュールに直面しました。
さらに、新しいカテゴリへの参入という課題もあり、必要な情報が大幅に不足していました。しかし、マインドシェアの知見を活用し、仮説ベースで迅速にターゲット像や商品コンセプト、ネーミング、パッケージデザインを作成。2か月後のプレゼンで見事採用されました。
その後、リニューアルを繰り返しつつ、5年以上経過した今でも定番商品として店舗に残り続けています。さらには、当初は一部チェーン限定だった販路も、他のチェーンに拡大することに成功し、売上も大幅に増加。新たな事業の柱として高く評価されています。
生活者へのニーズに対する深い知見により短期間での仮説構築を実現
まず、限られた時間の中でターゲット設定とコンセプト構築に取り掛かりました。十分な調査を行う時間がなかったため、マインドシェアの蓄積された知見を活用し、仮説ベースでターゲット像やその生活課題・ニーズを具現化しました。
特にコンビニという利用頻度の高い店舗で、どのようにしてターゲットに商品を手に取ってもらうかを逆算し、ネーミングやパッケージデザインを考案しました。当時、新しいカテゴリに属する商品だったため、競合商品に埋もれず、際立つ「異質感」を強調するコミュニケーション設計がポイントとなりました。
残り続ける商品を開発するためノウハウ
商品開発においては、競合との差別化された価値を持つことが重要ですが、特にコンビニでは物理的に陳列できる商品数が限られているため、売場で目立つ存在であることが求められます。「何かに似ている」商品は発注される頻度が下がり、明確に差別化された商品であることが、店舗で選ばれるためのカギとなります。
さらに、売場に「置く場所がない」と判断される商品も発注率が下がるため、商品の陳列場所が明確であり、既存の商品と異なる価値を提供していることが重要です。こうした工夫をネーミングやパッケージデザインに反映し、商品が明確なバリエーションを持っているように見せることを徹底しました。
長期的なヒット商品への成長と販路拡大
この新ジャンルの商品は、5年経過した2020年現在も定番商品として残り続け、社内でも中核商品として評価されています。競合商品が多数発売される中でも、明確な価値を守り抜いたことが功を奏し、新商品から定番商品へと昇格しました。
また、さらなる販路拡大に成功し、2年で売上が1.5倍、5年で8倍に成長。その他の流通チャネルにも展開され、大手コンビニチェーンに限らず広く販売される人気商品となりました。